日本英文学会関東支部メールマガジン 臨時号 2023年3月12日
2023/03/12 (Sun) 11:05
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◆日本英文学会関東支部メールマガジン 臨時号 2023年3月12日◆
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イベント情報
本日は、イベント情報を1件お届けいたします。
専修大学の道家英穂先生からのお知らせです。
____________________
シ ン ポ ジ ウ ム
「宗 教 改 革 と 西 洋 演 劇」
2023年3月31日 14時-17時
*明治大学駿河台キャンパス、アカデミーコモン309C (9F)
(アカデミーコモンは、リバティタワーではなく、JR御茶ノ水駅寄りの建物です。ご注意ください)
* zoom 参加の方は以下のURLからどうぞ。
https://zoom.us/j/93901101868?pwd=WXRjOHQzd0VLbm8zazhCQW5hU3FPQT09
第一部
趣旨説明 辻 昌宏
報告者
仮屋浩子
「スペイン17世紀におけるコンベルソ劇作家と聖人劇
―アントニオ・エンリケス=ゴメス『殉教者、セビーリャの王、
聖ヘルメネギルド』をめぐって」
奥 香織
「ジャン・ロトルーと殉教劇『真説聖ジュネ』(1647)
―王権と教権のはざまで」
司会 辻 昌宏
第二部
報告者
道家英穂
「英国国教会の順応主義と殉教劇―アントニー・マンディと
『サー・トマス・モア』」
辻 昌宏
「16世紀イタリアの演劇を創った人たち」
司会 仮屋浩子
第三部(第一部と第二部へのコメントとディスカッション)
コメンテーター
新谷 崇
シンポジウム各報告者の報告要旨
仮屋浩子(明治大学政経学部准教授・スペイン語圏演劇史・ラテンアメリカ現代演劇)
「スペイン17世紀におけるコンベルソ劇作家と聖人劇
―アントニオ・エンリケス=ゴメス『殉教者、セビーリャの王、聖ヘルメネギルド』をめぐって」
要旨 隠れユダヤ教徒であるとして異端審問に迫害されたエンリケスの生涯・著書と照らし合わせながら、西ゴート王国時代に王レオビギルドに反乱を起こしたヘルメネギルドの殉教を扱った本作品にみられる作者の二面性を掘り下げていく。当時、スペインが目指していたカトリックをとおしての絶対王政と社会の緊張感の一端を明らかにしたい。
奥 香織(明治大学文学部准教授・フランスの舞台芸術・劇文学、演劇美学の変容)
「ジャン・ロトルーと殉教劇『真説聖ジュネ』(1647)―王権と教権のはざまで」
要旨 宗教戦争を経て対抗宗教改革へと至る17世紀前半のフランスにおいて、演劇は、国家と宗教(王権と教権)とどのように関わり合い、またこれら二つの権力の間でどうあろうとしたのか。本発表では、バロック劇の傑作とされるジャン・ロトルーの『真説聖ジュネ』(Le Veritable Saint Genest, 1647)を取り上げ、この時代の政治的状況と宗教的動き、その関係性が、演劇創作にどのような影響を与えたのかを考察する。
道家英穂(専修大学文学部教授・イギリスの詩、西欧文学の思想史的研究)
「英国国教会の順応主義と殉教劇―アントニー・マンディと『サー・トマス・モア』」
要旨 『サー・トマス・モア』(c. 1592-93)は、ヘンリー八世による英国国教会樹立に反対したトマス・モアの殉教劇である。ところがその主な作者アントニー・マンディは、カトリック弾圧に積極的に加担した人物であった。なぜマンディが、カトリックの殉教者トマス・モアを称える内容の芝居を書いたのだろうか? マンディの伝記的事実からその原因を探るとともに、国教会の順応主義の問題点をこの劇のテクストに読み取りたい。
辻 昌宏(明治大学経営学部教授・英詩・イタリア詩・オペラのリブレット)
「16世紀イタリアの演劇を創った人たち」
要旨 16世紀のイタリア半島の諸国家では、宮廷劇場を中心として演劇活動が繰り広げられていた。とりわけ、目立ったのはフェッラーラのエステ家の宮廷での牧歌劇上演だった。この時期に演劇作品を書いた人は、職業作家ではなく宮廷人や文人が多いことを統計的に明らかにし、また、様々な形でカトリック教会との関わりが深い人が多いことも実証的に明らかにする。具体的作品としてはジョルダーノ・ブルーノの『カンデライオ』を取り上げる。
コメンテータ
新谷 崇 (茨城大学助教・イタリア近現代史、カトリック教会史)
後援:科研費19K21636
◆日本英文学会関東支部メールマガジン 臨時号 2023年3月12日◆
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イベント情報
本日は、イベント情報を1件お届けいたします。
専修大学の道家英穂先生からのお知らせです。
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シ ン ポ ジ ウ ム
「宗 教 改 革 と 西 洋 演 劇」
2023年3月31日 14時-17時
*明治大学駿河台キャンパス、アカデミーコモン309C (9F)
(アカデミーコモンは、リバティタワーではなく、JR御茶ノ水駅寄りの建物です。ご注意ください)
* zoom 参加の方は以下のURLからどうぞ。
https://zoom.us/j/93901101868?pwd=WXRjOHQzd0VLbm8zazhCQW5hU3FPQT09
第一部
趣旨説明 辻 昌宏
報告者
仮屋浩子
「スペイン17世紀におけるコンベルソ劇作家と聖人劇
―アントニオ・エンリケス=ゴメス『殉教者、セビーリャの王、
聖ヘルメネギルド』をめぐって」
奥 香織
「ジャン・ロトルーと殉教劇『真説聖ジュネ』(1647)
―王権と教権のはざまで」
司会 辻 昌宏
第二部
報告者
道家英穂
「英国国教会の順応主義と殉教劇―アントニー・マンディと
『サー・トマス・モア』」
辻 昌宏
「16世紀イタリアの演劇を創った人たち」
司会 仮屋浩子
第三部(第一部と第二部へのコメントとディスカッション)
コメンテーター
新谷 崇
シンポジウム各報告者の報告要旨
仮屋浩子(明治大学政経学部准教授・スペイン語圏演劇史・ラテンアメリカ現代演劇)
「スペイン17世紀におけるコンベルソ劇作家と聖人劇
―アントニオ・エンリケス=ゴメス『殉教者、セビーリャの王、聖ヘルメネギルド』をめぐって」
要旨 隠れユダヤ教徒であるとして異端審問に迫害されたエンリケスの生涯・著書と照らし合わせながら、西ゴート王国時代に王レオビギルドに反乱を起こしたヘルメネギルドの殉教を扱った本作品にみられる作者の二面性を掘り下げていく。当時、スペインが目指していたカトリックをとおしての絶対王政と社会の緊張感の一端を明らかにしたい。
奥 香織(明治大学文学部准教授・フランスの舞台芸術・劇文学、演劇美学の変容)
「ジャン・ロトルーと殉教劇『真説聖ジュネ』(1647)―王権と教権のはざまで」
要旨 宗教戦争を経て対抗宗教改革へと至る17世紀前半のフランスにおいて、演劇は、国家と宗教(王権と教権)とどのように関わり合い、またこれら二つの権力の間でどうあろうとしたのか。本発表では、バロック劇の傑作とされるジャン・ロトルーの『真説聖ジュネ』(Le Veritable Saint Genest, 1647)を取り上げ、この時代の政治的状況と宗教的動き、その関係性が、演劇創作にどのような影響を与えたのかを考察する。
道家英穂(専修大学文学部教授・イギリスの詩、西欧文学の思想史的研究)
「英国国教会の順応主義と殉教劇―アントニー・マンディと『サー・トマス・モア』」
要旨 『サー・トマス・モア』(c. 1592-93)は、ヘンリー八世による英国国教会樹立に反対したトマス・モアの殉教劇である。ところがその主な作者アントニー・マンディは、カトリック弾圧に積極的に加担した人物であった。なぜマンディが、カトリックの殉教者トマス・モアを称える内容の芝居を書いたのだろうか? マンディの伝記的事実からその原因を探るとともに、国教会の順応主義の問題点をこの劇のテクストに読み取りたい。
辻 昌宏(明治大学経営学部教授・英詩・イタリア詩・オペラのリブレット)
「16世紀イタリアの演劇を創った人たち」
要旨 16世紀のイタリア半島の諸国家では、宮廷劇場を中心として演劇活動が繰り広げられていた。とりわけ、目立ったのはフェッラーラのエステ家の宮廷での牧歌劇上演だった。この時期に演劇作品を書いた人は、職業作家ではなく宮廷人や文人が多いことを統計的に明らかにし、また、様々な形でカトリック教会との関わりが深い人が多いことも実証的に明らかにする。具体的作品としてはジョルダーノ・ブルーノの『カンデライオ』を取り上げる。
コメンテータ
新谷 崇 (茨城大学助教・イタリア近現代史、カトリック教会史)
後援:科研費19K21636